電気自動車の国内普及率が飛躍的に上昇、EV元年となった2022年を振り返る
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2022年は多くの自動車メーカーから電気自動車(EV)が発売され、「EV元年」と呼ばれた年でもありました。新車販売台数におけるEV・PHV比率は飛躍的に上昇し、EV・PHVの販売台数も前年の2倍以上の数字を記録しています。
過去最高にEVが普及した2022年を振り返ります。
2022年はEV・PHVの新車販売比率が飛躍的に上昇
※一般社団法人日本自動車販売協会連合会「燃料別販売台数(乗用車)」、全国軽自動車協会連合会「 軽四輪車通称名別新車販売確報」より、ENECHANGEが作成。
2022年、日本におけるEV・PHVの新車販売比率は飛躍的な上昇を見せ、2022年12月には4.09%と過去最高を記録しました。2022年のEV・PHV販売台数は95,426台で、2021年の43,916台の2倍以上です。
EV・PHVの好調な売れ行きにより経済産業省の2022年度の補助金切れが想定されたことなどが影響し、2022年10月の販売台数は一時的に落ち込みましたが、12月には補助金の延長が決定し、数字が回復しました。
【さらに詳しく】日本のEVの普及率は?最新データで解説します!
2022年に販売されたEV・PHVモデル一覧
出典:新型軽 電気自動車「日産サクラ」を発表 | 日産プレスリリース
2022年は「EV元年」と呼ばれ、国内メーカー7車種、海外メーカー12車種のEVが発売されました。
【国内メーカー】
- 日産「アリア B6 limited」(2022年1月27日販売開始)
- 日産「アリア B6」(2022年5月12日販売開始)
- スバル「ソルテラ」(2022年5月12日販売開始)
- トヨタ「bZ4X」(2022年5月12日販売開始)※リース販売専用車
- 日産「サクラ」(2022年6月16日販売開始)
- 三菱「 ekクロス EV」(2022年6月16日販売開始)
- マツダ「CX-60」(2022年9月15日販売開始)
【海外メーカー】
- ボルボ「C40 Recharge」(2022年1月20日販売開始)
- シトロエン「Ë-C4 ELECTRIC」(2022年1月22日販売開始)
- BMW「 i4 eDrive40」「i4 eDrive40 M Sport」「 i4 M50」(2022年2月16日販売開始)
- テスラ「Model Y」(2022年6月10日販売開始)
- ヒョンデ「IONIQ5」(2022年5月2日販売開始)
- BMW 「iX M60」(2022年5月24日販売開始)
- フィアット「500e」(2022年6月25日販売開始)
- BMW「 i7 xDrive60 Excellence」「i7 xDrive60 M Sport」(2022年7月1日販売開始)
- メルセデスベンツ「EQB」(2022年7月14日販売開始)
- メルセデスベンツ「EQE」「EQS」(2022年9月29日販売開始)
- アウディ「Q4 e-tron 」「Q4 Sportback e-tron」(2022年10月12日販売開始)
- フォルクスワーゲン「ID.4」(2022年11月22日販売開始)
2022年、特に大きな話題となったのは、2022年6月16日に販売開始された軽EVの日産「サクラ」。5月20日の発表から2か月で2万2,000台の受注を記録、11月時点での受注台数は3万3,000台以上と好調な売れ行きを記録しています。あまりの人気で秋には納車が1年待ちとなり、10月31日から受注が一時的に停止されていましたが、12月22日より受注が再開されています。
また、輸入車EVの売り上げ台数も伸びており、日本自動車輸入組合(JAIA)によると、2022年の輸入車EVの販売台数は1万4341台で過去最高に。2021年は8610台だったため、1.7倍の売り上げ台数を記録しました。輸入車全体に占めるEVの割合も過去最高の5.9%となっています。
日本カー・オブ・ザ・イヤーで電気自動車(EV)が受賞ラッシュ!
2022年12月8日に開催された「第43回2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー」では、電気自動車(EV)が受賞ラッシュとなりました。
- 日本カー・オブ・ザ・イヤー:「日産 サクラ」「三菱 eKクロスEV」
- インポート・カー・オブ・ザ・イヤー:「ヒョンデ IONIQ 5」
- デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー:「BMW iX」
- テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー:「日産 エクストレイル」
- パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー:「シビック e:HEV」「シビックタイプR」
- K CAR オブ・ザ・イヤー:「日産 サクラ」「三菱 eKクロス EV」
大賞に選出されたのは、軽電気自動車の「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」。また、「日産 サクラ」「三菱 eKクロス EV」はK CAR オブ・ザ・イヤーも受賞し、ダブル受賞となりました。
さらに、各賞のうち、「日産 サクラ」「三菱 eKクロスEV」「ヒョンデ IONIQ 5」「BMW iX」は電気自動車(BEV※)です。テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーとパフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーの受賞車をのぞくすべての賞を電気自動車が受賞し、EV新時代の到来を予感させる結果となりました。
EV充電設備の数も増加中
EVの普及が進むにつれ、必要となってくるのがEV充電インフラの拡充です。現在の日本のEV充電スポット数は21,198カ所(2022年3月末時点/ゼンリン調べ)で、ガソリンスタンド数の6割ほどとなります。
政府は2030年までに公共用の急速充電器3万基を含む充電インフラを15万基設置するという目標に向け、インフラ整備を支援するための補助金の交付などを行っています。
【さらに詳しく】EV充電導入に使える「充電インフラ補助金」とは?
2022年に政府が実施した充電インフラ補助金・令和3年度補正「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」は65億円の予算が用意されていましたが、交付申請多数により予算額を超え、9月20日到着分をもって交付申請の受付を終了しました。
政府は2023年に向けて予算を大幅に増やし、300億円※の予算をかけてインフラ整備を支援していく方針です。しかしながら、予算が限度額に到達すれば早期受付終了となるため、補助金を利用してEV充電設備の導入を検討されている方は早めの準備・申請をおすすめします。
エネチェンジでは、2027年までに3万台のEV充電スタンド「EV充電エネチェンジ 」を設置していく計画で、全国に設置を進めています。
エネチェンジは全国にEV充電スポット「EV充電エネチェンジ 」の普及を進めています。
エネチェンジは2021年秋から、EV充電サービスの提供を開始しました。2022年6月と11月に2回のリブランディングを行い、エネチェンジのEV充電ブランド「EV充電エネチェンジ 」の普及を進めてきました。現在は、47都道府県すべてに「EV充電エネチェンジ 」が設置されています。
「EV充電エネチェンジ 」は、月額費用なしで使った分だけをお支払いいただく、誰もがいつでも利用可能なEV充電サービスです。
まとめ
2022年は、日本のEV普及率が飛躍的に上昇した年となりました。
EV普及の進む海外に比べて日本のEV普及率は低いといわれてきましたが、EV元年となった2022年を皮切りに、今後日本におけるEV普及は確実に進んでいくことが予想されます。
EV充電における導入実績NO.1のエネチェンジも、急速に進み始めた日本のEV普及にあわせ、全国に充電スポット「EV充電エネチェンジ 」の普及を進め、充電インフラ拡充に努めてまいります。