ジャガー初のSUV純EV「JAGUAR I-PACE」航続距離やグレードの違いまで解説
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画像出典:ジャガー公式サイト
世界的にEVシフトが進んでいるなか、ジャガーも「2030年までにはすべてのラインナップにおいてEVモデルを提供できるようにする」と発表しました。そして、ジャガー初のピュアEV「I-PACE」を発表し、日本でも2021年の販売実績では、1059台を販売しました。
「そろそろ自分もEVに買い換えようかな?」と検討すると同時に、以下のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか?
「I-PACEは充電にどのくらい時間がかかるの?」
「どのくらい走るの?」
「グレードいくつもあるけど違いは?」
この記事では、I-PCEの充電時間や航続距離、グレードのちがいなどを解説します。I-PACEがどんな車か気になる方、購入で失敗したくない方は最後までご一読ください。
ジャガー初のピュアEV「JAGUAR I-PACE」
画像出典:ジャガー公式サイト
「I-PACE」は、ジャガー初の純EVパフォーマンスSUVで、ジャガーで唯一のBEVです。
「2019 ワールド・カー・アワード」では、「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」、「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」、「ワールド・グリーン・カー」の3タイトルを受賞し、史上初の三冠を達成しました。
また、世界はもちろん、日本でも「日本カー・オブ・ザ・イヤー2019」で5位にランクインするなど、世界中で注目されています。
I-PACEの航続距離は?
画像出典:ジャガー公式サイト
「I-PACE」は90kWhの大容量バッテリーを備えており、航続距離は、438kmです(フル充電/WLTC モード※1)。
わかりやすく通勤時を例にしてみましょう。
たとえば八王子市から新宿駅まで通勤すると、片道約40km、往復80km。5日通勤しても80km×5日=400kmなので、それでも残り38km相当はバッテリー残量に余裕があります。
また、東京駅から名古屋市までが382km(高速なし)なので、遠出や旅行などにも十分な航続距離性能です。
とはいえ、はじめてのEVで充電が心配な方もいるのではないでしょうか?
EVは、ガソリン車と違い目的地や自宅での充電が可能です。自宅や職場など長時間滞在する場所で充電をして、目的地で電力を継ぎ足すため、充電がなくなる心配はありません。
I‑PACEの90kWhバッテリーは、最長8年間または160,000kmまでの保証が付帯します。そのため、製造上の欠陥やジャガー正規ディーラーで8年以内、かつ走行距離16万km以内にバッテリー容量が70%を下回った場合には修理を行うため、EVを長く利用することができます。
※1「WLTCモード」:市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間 配分で構成した国際的な走行モード。出典:国土交通省
I-PACEはスリムなデザインのカスタマイズができる
画像出典:ジャガー公式サイト
I-PACEは、「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しており、そのスマートさはとても美しいです。たとえば、ドアノブは開閉時のみ突出するようになっており、運転中の空気抵抗や車体の流線を邪魔をしない仕様になっています。ボンネットも従来のジャガーの車に比べ短くなっており、全体的にスリムな仕様になっています。
それに加え、豊富なオプションがあります。車高を調節できる「電子制御エアサスペンション」や、音楽好きな人にぴったりな最大14台のスピーカーとデュアルチャンネルサブウーファーを備えた、380Wの「MERIDIANTMサウンドシステム」など20種類以上のオプションで、より快適なドライブを体験できます。
そして、2022年モデルから車体のカラーバリエーションに新色4種類(カルデラレッド、アイガーグレイ、ポルトフィーノブルー、アルバなど)が追加され、合計12色と豊富になりました。
スリムなデザインに豊富なオプションと豊富なカラーバリエーションで自分好みの世界に一つだけのI-PACEにカスタマイズできます。
また、走行時はアクセルを踏むと100km/h到達まで4.8秒ととても早く、スポーツカーのような走りが体感できます。走行時は、EVならではの静かな走行も可能で実用性も兼ね備えています。
I-PACEのグレードの違い
I-PACEにはグレードが以下の4種類あります。
- I-PACE S
- I-PACE SE
- I-PACE HSE
- I-PACE BLACK
いずれも4WDで、90kWhの大容量バッテリーを備えており、航続距離など性能の違いはありません。タイヤホイールの大きさやヘッドライトなどプレミアムな装備がSからBLACKになるにつれ加わります。
「I-PACE BLACK」のみ、天井が全面窓になる「固定式パノラミックルーフ」と中が見えないプライバシーガラスを採用した窓が標準装備されています。
I-PACEの価格は?
I-PACEの価格は以下のとおりです。
- S (¥ 10,050,000より)
- SE (¥ 10,930,000より)
- HSE (¥ 12,210,000より)
- BLACK( ¥ 11,390,000より)
※メーカー希望小売価格, 消費税込み
最安値がSの10,050,000円〜で、前述したとおり、走行性能による違いはありませんが、ホイールの大きさや、窓の加工など装備の違いによって値段が上がっています。
補助金を利用すると65万円の値引き
I-PACEはBEVでゼロエミッションカーのため、さまざまな優遇制度を受けることができます。そのひとつが補助金です。令和4年度のI-PACE各グレードの補助金は65万円でした。令和3年度補正予算および令和4年度当初予算分はすでに終了していますので最新の情報を確認してください。
さらに詳しくは一般社団法人 次世代自動車振興センターの公式HPをご確認ください。
I-PACEの充電事情
画像出典:ジャガー公式サイト
I-PACEの購入の際、気になるのは「充電時間」や「外車の充電対応」でしょう。この項では、充電時間や、対応出力、EV充電スポットについて説明いたします。
【充電事情1】充電時間は?
「I-PACE」は90kWhの大容量バッテリーを備えており、充電時間は以下のとおりです。
- 普通充電(3kW):約30時間
- 倍速普通充電(6kW):約15時間
- 急速充電(50kW):約2時間
※バッテリー残量警告灯が点灯した時点から満充電までの目安時間
倍速普通充電でも満タンまで15時間もの時間がかかりますが、ガソリンの給油と違って一度で満タンにする必要はないので、充電を待っている時間が無駄になることはありません。
たとえば帰宅後、寝ている間に充電するなどすれば時間を効率的に使えます。出先で足りなくなったら充電スポットで少しだけ継ぎ足すこともできます。基本は家で充電しておいて、外でも充電可能。スマートフォンのバッテリー充電と同じようなイメージで考えると良いでしょう。
【充電事情2】対応出力は?
ジャガーが公式HPなどで水準としている普通充電の出力は7kWですが、現状、日本の街中に設置されている普通充電器の出力は6kWが最大です。
出力は1kWしか変わりませんが、実際にはどうなのでしょうか?7kWと6kWのフル充電にかかる時間を比較してみましょう。
- 6kW充電器:約15時間
(90kWh ÷6kW= 15時間) - 7kW充電器:約13時間
(90kWh÷7kW=12.8時間)
7kWに比べて、6kWの充電時間は約2時間長く、充電速度は少し劣りますが、そもそもEVは1度の充電をフル全快する必要が無いため、1kWだけの差であれば6kWでも遜色ないといえるでしょう。
技術開発が進み今後さらに出力の高い普通充電が登場することが予想されます。現在は少しでも出力が近い6kWの利用がおすすめです。
【充電事情3】充電スポットは?
EV充電スポットは、実際に以下の場所にあります。
- コンビニ・商業施設
- 道の駅
- カーディーラー
- SA・PA
- 宿泊施設
そのほか、飲食店やゴルフ場など設置している施設が増えています。出先でも気軽に充電できるので、こまめにバッテリー残量を気にするドライバーも安心して運転することができます。
充電スポットは全国で21,198箇所 ※1です。これはガソリンスタンド数の6割以上に匹敵します※2。エネチェンジの充電スポット「EV充電エネチェンジ」は全国47都道府県にあるため、旅行など、遠出の際にも充電を気にせず、安心してお出かけができます。
※1 出典:一般社団法人次世代自動車振興センター「充電スポット/水素ステーション | クリーンエネルギー自動車AtoZ」
※2 出典:経済産業省資源エネルギー庁
I-PACEはスマートで実用的なEV
画像出典:ジャガー公式サイト
・I-PACEは「2019 ワールド・カー・アワード」で3冠を獲得している、デザインも実用性も評価されているEVです。
・90kWhの大容量バッテリーを備えており、航続距離は438kmと通勤や街乗りはもちろん、旅行まで行けるのはEVの進化を感じます。少しでも安く購入するためには、次回の補助金のタイミングを待つのがよいでしょう。
・I-PACEは日本の充電器にも対応しているため安心して利用できます。まずは、試乗してみてはいかがでしょうか?
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