BMW初の完全自動グランクーペ「i4」航続距離からグレードの違いや補助金まで解説
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画像出典:BMW公式サイト
BMW i4はBMW 4 のユーザーがそのままEV(電気自動車)へ安心して乗り換えられるような工夫が施されたクルマです。
日本では2035年にガソリン車、ディーゼル車の新車販売がなくなることから、EVへ乗り換える方が増えてきました。そこで、今乗っているガソリン車からBMWのEVを検討している人もいるのではないでしょうか?
「BMW i4 の航続距離やグレードの違いを知りたい」
「BMW i4ってどんなクルマなの?」
という疑問にこの記事でお答えします。BMW i4の購入を考えている方の参考になればと思います。ぜひ最後までご一読ください。
BMW i4はスポーティでラグジュアリーな車
BMW i4は、グランクーペEV(電気自動車)です。「グランクーペ」とは、後部ドアが備わっている4ドアタイプのクーペを指します。後部にドアがなく2ドアしかない場合には「クーペ」と呼ばれています。
また、BMWの高性能モデルを象徴する「Mモデル」をBMW iブランドとして日本初設定し、注目を集めました。
BMW i4の外観は、BMW 4シリーズグランクーペとほぼ同じです。異なるのはバンパーの形状と、マフラーが無いという点です。内装にはスポーツシートとスポーツステアリングホイールが採用されており、少しかための乗り心地になっています。
EVはガソリン車とは異なり、ガソリンエンジンを搭載しておらず、モーターで駆動します。エンジンと比べ振動や騒音が軽減されるほか、加速がガソリン車よりもスムーズにできることも特徴の一つです。BMWはバージョンがアップされると、スマホと同じように買い替えせずに性能の更新ができるのも大きな魅力です。
BMW i4はi3の上位モデル
BMW i3は2014年から日本で販売が開始され、2022年までの約8年半で約25万台を生産してきました。(現在は生産終了)
BMW i3はi4の重厚感のあるスポーティーなクーペと比べ、小ぶりでなめらかな可愛らしい印象のEVでした。販売開始当時は、世界でも量産型のEVは日産リーフくらいなもので、i3は価格を抑えることができず売上が伸びず、生産終了になりました。
今後BMWでは「i4」「iX」に注力していくとしており、どちらも注目を集めているEVです。
i4では、i3のバッテリー容量42.2kWhに比べ83.9kWhと大容量になっており、i4では航続距離も240kmほど伸びています。
i4の性能がi3から大きく向上していることは分かっていいただけたと思います。次の項からはi4のスペック等についてさらに詳しく説明していきます。
BMW i4の航続距離は?
BMW i4は大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、ガソリン車とも遜色のない長距離走行が可能です。
BMW i4のグレードごとの航続距離は以下になります。
東京駅から名古屋駅までの距離が約391kmのため、BMW i4は全てのグレードで、優れた航続距離を発揮しているといえるでしょう。
EVの最大のメリットはガソリンスタンドにわざわざ行かなくても自宅で充電ができることです。充電の感覚としてはスマートフォンのように、夜に自宅で充電し、充電が少し減った場合に外で継ぎ足して充電するといった使い方ができます。基本は家で充電し、目的地である商業施設や宿泊施設などで継ぎ足し充電をすれば、街乗りや旅行にも十分です。
BMW i4の魅力3選
BMW i4の最大の魅力は、BMWらしい4シリーズの外観を残しつつ、EVにアップデートしている点です。
BMW i4の魅力を以下3つご紹介します。
- 魅力①ガソリン車BMW 4シリーズに劣らない運動性や機能性
- 魅力②ドライバーのことを考えた装備が盛りだくさん
- 魅力③最大150kWの急速充電に対応
魅力①ガソリン車BMW 4シリーズに劣らない運動性
BMW i4は、BMW 4シリーズの特徴であるスポーティでエレガントなデザインと、ダイナミックな運動性を融合したもの。
現在4シリーズに乗っていてEVに乗り換えを考えているけど、あまり形を変えたくないと迷っている方がいたら、ぜひ乗ってみてほしいモデルです。
「i4 xDrive40 M Sport」は後輪駆動で0から100kmまでの加速が5.7秒とこれでも速いですが、「i4 M50」は4輪駆動で0から100kmまでの加速がわずか3.9秒とさらにパワフルな加速が可能です。
低重心なのでカーブでも地面にピタッと吸い付くような安定した走りを見せてくれます。ガソリン車と同じ感覚で乗ることができますが、「より静かでスムーズな走行が心地良い」そんな運転体験を与えてくれるでしょう。
スポーツモードに切り替えればBMWらしい走りの楽しさを感じることもできます。従来の内燃機関車とは違う加速音は、作曲家のハンス・ジマーが手がけています。
魅力②ドライバーのことを考えた機能と設備
BMW i4は内装も4シリーズとほとんど変わらない見た目になっており、4シリーズからi4へ乗り換えても違和感がありません。
しかし、フロントには12.3インチのメーター・パネルと14.9インチのコントロール・ディスプレイが一体化されたカーブディスプレイを設置し、未来感のある装備へ。
パネルはスマホのような直感的な操作が可能で、エアコンもタッチで調節します。右半分のモニターを自分好みに変更も可能。従来と同様に「OK, BMW」と話しかけるだけで車両の操作や目的地設定ができるため運転中でも前方から目をそらさず安全に運転できます。
魅力③150kWの急速充電に対応
BMW i4は急速充電に対応しているので、出先で緊急に充電が必要な場合にも短い待ち時間で充電が可能。そのため、旅行の貴重な時間を充電のためだけに潰さなければならないという問題も起きません。
BMW i4が対応する急速充電の出力は、150kWまで。現在、日本で主流となっている 50kWの急速充電器の利用で「i4 xDrive40 M Sport」であれば、0%から約80%までの充電が約80分で完了します。
休憩で立ち寄ったSAや道の駅で、コーヒーを飲みながら、たったの20分の急速充電で、約90km(BMW i4eDrive40)、約75km(BMW i4 M50)程度の航続可能距離を伸ばすことができます。
BMW i4グレードの違い
BMW i4は現在は2つのグレード展開で、低いグレードから順に「i4 eDRIVE40 M Sport」「i4 M50」があります。
しかし、ドイツミュンヘン工場では「i4 eDRIVE 35」 という最下位グレードの生産を開始しており、BMWの大きな売上シェアをもつ北米地域方面から受注を開始し、その後他地域にも拡大予定です。
ボディサイズは全て同じで、全長4785mm×全幅1850mm×全高1455mmのグランクーペです。大きな性能の違いとしては、「i4 M50」のみが4輪駆動でその他は後輪駆動。また、バッテリー容量と最大出力と最大トルクが異なります。
最高出力は馬力を指し、値が大きいほど力を発揮。トルクは瞬発力を指し、値が大きいほど加速しやすくスムーズな発進になります。
そのため、i4 M50は「i4」の中でも圧倒的な加速を見せてくれる上に静粛性にも優れているため、高速域までほとんど無音です。
装備については、オプションで自分好みに仕上げられます。
BMW i4の価格は?
BMW i4は、現在は2つのグレード展開で「i4 eDRIVE40 M Sport」の791万円と「i4 M50」の1081万円があります。
今後は世界で順次販売予定の「i4 xDrive35」はBMWのEVで最安値となり注目を集めています。
【BMW i4の充電事情1】充電場所は?
BMW i4は、自宅または、公共充電ステーションで充電が可能です。
まず、充電には以下の3つの利用シーンがあります。
- 自宅などで行う「基礎充電」
- 移動途中に充電スタンドに立ち寄る「経路充電」
- 出先の駐車場などで行う「目的地充電」
1つ目の自宅などで行う「基礎充電」の他に、「経路充電」や「目的地充電」では以下の場所で充電が可能です。
- コンビニ・商業施設
- 道の駅
- SA・PA
- 宿泊施設
- カーディーラー
充電スポットは全国で21,198箇所 ※1 あり、ガソリンスタンドが全国で28,475箇所 ※2 あるため現在はガソリンスタンドよりも若干少ないですが、今後「EV充電エネチェンジ」はEV充電器を3万機を導入予定。
累計で充電スポットがガソリンスタンドより倍近く多くなり、より充電器を身近に利用できるようになるでしょう。
「EV充電エネチェンジ」のアプリを使えば、エネチェンジのEVスタンドはもちろん、他社EVスタンド設置施設と設置充電器の種別も確認可能。また、「EV充電エネチェンジ」の充電スタンドであれば、そのまま充電、決済をアプリひとつで完結できます。
※1 出典: 一般社団法人次世代自動車振興センター「充電スポット/水素ステーション | クリーンエネルギー自動車AtoZ」
※2 出典: 経済産業省資源エネルギー庁
【さらに詳しく】「基礎充電」「経路充電」「目的地充電」の詳しい違いは?
補助金制度で最大133万円以上おトク
ご存じの通りBMWはハイクラスの高級車です。価格は「i4 xDrive40 M Sport」で791万円から、「i4 M50」で1081万円から。
しかし、「環境に優しいEVの購入を応援する」ということを理由に給付される政府補助金などを使えば10%前後ほど価格を抑えることができます。補助金を使えば「i4 xDrive40 M Sport」を約133万円も安い値段の約658万円で購入ができるため、EVをよりお得に購入できるようになりました。
国のCEV補助金についてはこちら
自治体の補助金についてはこちら
※国の補助金は令和3年度補正予算及び令和4年度当初予算(2022年11月28日時点)で実施しており、現在は終了しています。2023年(令和5年)のCEV補助金については案内待ちとなっています。
※自動車の購入後3年または4年間の所有が義務付けられます。
BMW i4は4シーリーズを愛するドライバーの心を鷲掴むEV
世界でEV需要は急速に拡大しており、EVへ乗り換える方が増えてきています。そんな中、BMW i4はBMW 4シリーズユーザーがそのままEVへ安心して乗り換えられるような、従来の内燃機関車感を再現しているEVに仕上がっています。
BMW i4は基本的には家で充電をし、遠出の際には「継ぎ足し充電」を利用することが想定されます。
EVの普及に合わせて、スーパー・ドラッグストア・病院・ホームセンターなど、街中のさまざまな場所で、充電スポット数の増加が今求められていますが、エネチェンジでは月額費用なしで、誰もがいつでも利用可能なEV充電サービス「EV充電エネチェンジ 」の設置を進めています。
ガソリン車からEVへシフトする際、「近隣にそもそもEV充電器があるのか?」「どこのメーカーのEV充電器があるのか?」と疑問に思う方は、ぜひ「EV充電エネチェンジ 」のアプリを使って確認してみてください。
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