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電気自動車(EV)を自宅で充電するには?家庭用EV充電器の種類や設置工事費用、工事の流れを解説

更新日:

電気自動車(EV)の購入に合わせて、自宅にEV充電器を設置したいと考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、自宅にEV充電器を設置するメリットから、自宅に設置できる家庭用充電器のタイプ、工事費用、設置工事の流れまで詳しく解説します。

自宅にEV充電器を設置するメリット

自宅に充電器があれば、日常的に効率よく電気自動車を利用できます。特に、帰宅後の時間を使って充電することで、翌朝にはフル充電の状態で出発できるので便利です。

主なメリットは以下のとおりです。

  1. 充電スタンドに行く手間を省ける
    EV充電スタンドに行く必要がなくなり、時間と手間が節約できます。
  2. 充電の順番待ちが不要
    公共の充電スタンドでは使用中の場合ほかの車を待つことがありますが、自宅充電ならその心配はありません。
  3. 充電中の待ち時間を気にしない
    自宅なら就寝中に充電が完了するため、時間を有効活用できます。
  4. 夜間電力でコスト削減
    夜間の電気代が安い電気料金プランを利用すれば、充電コストを抑えられます。

これらの利点から、自宅に充電器を設置することは、時間やコスト面で非常に有利です。

自宅にEV充電器を設置する際の注意点

家庭用EV充電器は、基本的に戸建て住宅に設置が可能です。

マンションの場合は管理組合の承認が必要など、設置までのハードルが高くなります。エネチェンジでは、マンションのEV充電環境に詳しい営業スタッフが理事会や総会に同席してご説明することも可能です。マンションにお住まいでEV充電器の設置をお考えの場合は、ぜひご相談ください。

関連記事:マンション・アパートにEV充電設備がなくてもEVに乗れる?EV充電器の導入方法も紹介

自宅に設置できる家庭用EV充電器のタイプ

自宅に設置できるEV充電器には、壁面取り付けタイプ、スタンドタイプ、V2H機器タイプの3種類があります。

壁面取り付けタイプ


パナソニック「屋外コンセント」

壁面取り付けタイプは、住宅の壁に設置する充電器で、コンセント型とケーブル搭載型の2種類があります。特にコンセント型がよく使われています。100Vと200Vの2種類の電源があり、出力の大きい200Vが主流です。

自宅のすぐそばに車を駐車する場合に適しており、家庭用EV充電器の中でもっとも一般的なタイプです。

スタンドタイプ


パナソニック「ELSEEV mine」(Mode3)

スタンドタイプは、独立したスタンド形式の充電器です。こちらもコンセント型とケーブル搭載型の2種類があります。電源は100Vと200Vの2種類があり、出力の大きい200Vが主流です。

駐車場が家から離れている場合に便利で、設置場所の自由度が高いことが特徴です。

V2H機器タイプ


ニチコン「EVパワー・ステーションⓇ」

V2H機器タイプは、電気自動車のバッテリーを家庭用蓄電池として利用できるシステムです。日中、太陽光発電で余った電力を電気自動車に蓄電し、夜間に家庭用電源として使うことができます。自宅に太陽光発電システムを設置している方に多く利用されています。

災害時の非常用電源の確保の面からも注目されています。

EV充電器の設置工事にかかる費用

次に、自宅に充電器を設置する際にかかる費用についてご紹介します。

EV充電器のタイプ別の設置費用の相場

以下は、EV充電器のタイプごとの本体価格と設置工事費用の目安です。

充電器のタイプ種類本体価格設置工事費用(目安)
壁面取り付けタイプコンセント型5千円〜8万円5万円〜10万円
ケーブル搭載型10万円〜25万円5万円〜10万円
スタンドタイプコンセント型10万円〜10万円〜
ケーブル搭載型30万円〜10万円〜
V2H機器タイプ50万円〜140万円30万円〜50万円

※本体価格、設置工事費用はEV充電器メーカー、施工業者の各社公式サイトを参照(2024年10月時点)

もっとも一般的なのは、壁面取り付けタイプのコンセント型です。価格が安いのが特徴で、シンプルなコンセントのみのモデルであれば、5,000円程度から購入可能です。鍵付きのものなど機能が追加されると価格が上がり、80,000円ほどになります。

どのタイプも、工事内容によっては追加費用がかかる場合があります。事前に施工業者に見積もりを依頼しましょう。

ブレーカーが100V対応の場合は200V対応への増設工事が必要

EV充電器の設置には一般的に200Vの電源が必要です。古い住宅ではブレーカーが100Vにしか対応していない場合があり、その際は200V対応への増設工事が必要になります。

その際に、電線から分電盤への200V引き込み線がきていない場合は、引き込み工事が必要です。分電盤の中のブレーカーが200Vに対応していない場合は、ブレーカーの交換が必要です。工事費用は内容によって異なりますが、目安として5万円~15万円程度です。

なお、電圧を変更しても、電気代は変わりませんのでご安心ください。

自宅の電源が200Vに対応しているか調べる方法

自宅の電源が200V対応か調べる方法としては、主に以下の3つの方法があります。確認してもわからない場合は、契約している電力会社へ問い合わせしましょう。

  1. 分電盤(ブレーカー)を確認する
    分電盤に200Vと記載があるか、分電盤内の左側にあるアンペアブレーカー(サービスブレーカー)に赤・白・黒の3本線があれば、200Vに対応しています。
  2. 電力量計の確認
    屋外にある電力量計(スマートメーター )に「単3」と表示されていれば、200Vに対応しています。
  3. IHクッキングヒーターの有無
    IHクッキングヒーターは基本的に200Vの電源が必要であるため、使用していれば200Vに対応しています。

国からの補助金はV2Hのみ利用できる

EV充電器の設置に関する補助金について、国の「充電インフラ補助金」は、個人宅に設置する壁面取り付けタイプやスタンドタイプのEV充電器には適用されません。V2H機器の設置には適用されますが、2024年度の補助金受付はすでに終了しています。

一方、自治体によっては、家庭用EV充電器の設置に補助金を提供している場合があります。自治体ごとの補助金の有無については、自治体のホームページや一般社団法人次世代自動車振興センターのホームページで確認できます。

EV充電器の設置工事の流れ

自宅にEV充電器を設置する際の基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 施工業者を選ぶ
  2. 現地調査を依頼し、見積もりをもらう
  3. 契約して工事に立ち会う

1)施工業者を選ぶ

まず、EV充電器の施工業者を選びます。選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

  • 施工実績が豊富な業者を選ぶ:一般住宅へのEV充電器の施工実績が多い業者を選ぶと安心です。
  • 見積もり内容が明確な業者を選ぶ:見積もり書に詳細な費用が明記されているか確認しましょう。
  • アフターサポートが充実している業者を選ぶ:設置後のサポートがしっかりしているかも重要です。

2)現地調査を依頼し、見積もりをもらう

次に、業者に現地調査を依頼し、見積もりをもらいます。

現地調査では、EV充電器を設置する場所や、分電盤から設置スペースまでの距離、配線ルートなどを確認します。また、ブレーカーが200Vに対応しているか、追加工事が必要かどうかも調査します。

3)契約して工事に立ち会う

見積もり金額を確認し納得したら、業者と契約し、工事日を決めます。工事にはおよそ半日程度がかかります。

自宅でEV充電をした際の電気代の目安

自宅で電気自動車を充電する際の電気代は、契約している電気料金プラン、充電する時間帯、車種によって変わります。

ここでは、日産の軽EV「サクラ」を例に、自宅での充電にかかる電気代の目安を解説します。

日産「サクラ」を満充電した場合の電気代は約620円

日産「サクラ」のバッテリー容量は20kWhです。実際にはバッテリー残量がある状態から充電することになりますが、バッテリーが完全に空の状態から100%まで充電した場合で計算すると、かかる電気代の目安は約620円となります。

計算方法:

  • 20kWh × 電気料金(1kWhあたり31円) = 620円

※電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。

(参考)日産「サクラ」を自宅で充電した場合の月間電気代は約1,364円

日本自動車工業会によると、軽自動車の月間平均走行距離は398kmです。日産「サクラ」の1回の満充電での走行距離は180kmなので、1カ月あたり約2.2回の充電が必要です。これをもとに計算すると、月間の電気代はおよそ1,364円になります。

計算方法:

  • 満充電2.2回 × 620円 = 1,364円

サクラ以外の主要な電気自動車のバッテリー容量と満充電にかかる充電料金の目安

車種名バッテリー容量充電料金(目安)
日産 サクラ20kWh620円
日産 アリア B666kWh2,046円
日産 アリア B991kWh2,821円
三菱 eKクロスEV20kWh620円
日産 リーフ NISMO40kWh1,240円
日産 リーフ e+ X62kWh1,922円
トヨタ bZ4X71.4kWh2,213円
フォルクスワーゲン ID.4 pro77kWh2,387円
テスラ モデル3 パフォーマンス82kWh2,542円
メルセデスベンツ 2022 EQE 350+ Base90.6kWh2,809円

自宅にEV充電器を設置しないという選択肢もある

自宅にEV充電器を設置するのは便利ですが、設置費用をかけたくない場合は設置しないという選択肢もあります。

街中には多くの公共EV充電スタンドが整備されており、自宅近くのスタンドを活用して充電することが可能です。特におすすめなのが、「EV充電エネチェンジ」の充電器です。

「EV充電エネチェンジ」は6kWの普通充電器で、一般的な3kWの充電器の倍速で充電が完了します。月額費用なくどなたでも利用でき、使った分だけの料金をお支払いいただけるほか、充電カードを利用した充電も可能です。

また、エネチェンジのアプリは「EV充電エネチェンジ」だけでなく、他社のEV充電器も検索できるため、複数のアプリを使い分ける必要がありません。

\EV充電エネチェンジのダウンロードはこちらから!/

 

さらに、「エネチェンジパスポート」という定額プランを利用すれば、月額2,980円(税込)で全国に設置された1,800口以上(2024年5月時点)の「EV充電エネチェンジ」の充電器を、利用可能時間(7時から16時)の間、回数の制限なく利用いただけます。

自宅に充電器を設置しない場合でも、エネチェンジパスポートを活用することで、電気自動車のランニングコストを抑えることが可能です。

もし自宅近くに「EV充電エネチェンジ」の充電器がない場合は、設置リクエストフォームを通じてリクエストをお送りいただけます。皆さまのご要望をもとに、エネチェンジは新たな充電器設置を進めてまいります。

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