電気自動車(EV)の充電設備、普通充電と急速充電の違いは?
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電気自動車(EV)の充電器は大きく分けて「普通充電器」と「急速充電器」の2種類に分かれています。この記事では、EV充電器の設置を検討している施設オーナー様に向けて、2種類の充電器の違いを説明します。
電気自動車(EV)の充電器の種類
「普通充電器」と「急速充電器」の違いは出力数です。
出力数が大きいほど充電スピードが上がります。
▼ 普通充電器
- 出 力 数:3kW~6kW
- 充電時間: 約17時間*
- 充電特性:一定速度で充電される
- 本体価格:17~80万円程度(ケーブル付き)
- 工事費用:20~30万円程度
- 保守メンテナンス契約:一般的には不要
*40kWhの車、充電出力3kWの場合
「自宅で充電する」「外出先で用事を済ませている間に充電する」というスタイルで、その特徴から、基礎充電・目的地充電とも呼ばれます。
戸建住宅、マンション・ビル、屋外駐車場、カーディーラー、コンビニ・スーパー、病院、商業施設・レジャー施設、宿泊施設などが挙げられます。
◎コンセント型とポール型
普通充電器の中にも分類があり、「コンセント型」と「ポール型(=スタンド型)」の2種類があります。戸建て住宅などには設置の簡単な「コンセント型」を、マンションや商業施設などには管理しやすい「ポール型(=スタンド型)」を選ぶのが一般的です。
個人宅では、設置の容易さからコンセント型が選ばれるケースもありますが、商業施設への導入はあまりおすすめできません。出力性能が高く、付加機能の選択肢も多い「ポール型(=スタンド型)」が選ばることが一般的です。
▼ 急速充電器
- 出 力 数:10~150kW
- 充電時間: 約30分*
- 充電特性:満充電に近づくにつれて充電速度が落ちる
- 本体価格:200~1000万円程度
- 工事費用:250~1000万円程度
- 保守メンテナンス契約:年間30万円程度
*40kWhの車、充電出力100kWの場合
高速道路や長距離移動が行われる路線によく設置されています。
30〜40分でバッテリー全体の80%程度の充電が可能で、遠出の道中に短時間で充電したいときなどに活躍します。その特徴から「経路充電」とも呼ばれます。ガソリンスタンド、高速道路SA/PA、カーディーラー、商業施設、道の駅などの設置に適しており、滞在時間が短く利用人数が多い施設では急速充電器が多く採用されています。
なお、急速充電器は普通充電器と比較し大型になりますので、施設の設置スペースや契約電力を考慮する必要があります。
普通充電設備と急速充電設備のメリット・デメリット
以上の特徴をふまえ、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
▼ 普通充電器のメリット・デメリット
メリット
- 低コストで導入できる
- 設置場所の確保が容易
- ながら充電が可能(長時間充電器から離れられる)
- バッテリー本体への負荷が少ない
デメリット
- 充電に時間がかかる
「普通充電器」は「急速充電器」と比べ導入コストが安価で、充電に必要な電力が少ないです。充電スピードは遅いですが、その分充電中にその場を離れて滞在先でゆっくり用事を済ませながら充電をすることができます。
▼ 急速充電器のメリット・デメリット
メリット
- 圧倒的な充電スピード
デメリット
- 機器・設置コスト、管理・維持コストが高い
- 設置できる場所が限られている
- バッテリー本体への負荷
- 充電中に長い時間その場から離れることができない
充電スピードが最大の特徴です。長距離移動の途中で継ぎ足しで充電したいシーンで活躍します。一方でデメリットは導入コストが高く、設置するには大きなスペースや大がかりな工事が必要となることです。
施設でのニーズにあわせて検討しよう
EV充電器には「普通充電」と「急速充電」の二つの種類がありますが、どちらか一方が優れているというわけではありません。施設の用途や顧客の充電シーンを考慮して、適切な充電器を選びましょう。
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※認証アプリ提供サービスでの、EV普通充電器(6kW)の設置口数(2024年11月1日時点、GoGoEV調べ)
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