[EV充電導入事例]名鉄協商パーキング(愛知県)
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社名
名鉄協商株式会社
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施設名
名鉄協商パーキング
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業種
時間貸し駐車場・月極駐車場
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都道府県
愛知県
名鉄グループの名鉄協商株式会社は、カーリースや各種物品販売などを取り扱うグループの中核を担う商社です。同社の中核事業のひとつであるパーキング事業は、東海エリアを中心に、北陸・甲信越・関東・近畿・四国・九州など幅広く展開しており、駐車場管理台数は91,058台* にのぼります。
*2023年12月時点. 名鉄協商公式サイトより
この度、愛知県内の3つの駐車場にEV充電エネチェンジをご導入いただきました。
この記事では名鉄協商株式会社 パーキング事業本部 パーキング企画部の住田さまに、導入の経緯や今後の展望について詳しくお話をうかがいます。
今回導入いただいた施設
・名鉄協商パーキング国府宮駅前(愛知県稲沢市、2口)
・名鉄協商パーキング一宮PB(愛知県一宮市、2口)
・名鉄協商パーキングかこまち(愛知県名古屋市、2口)
ニーズがある限り提供したい
住田さま
「駐車場で充電したい」というニーズは一定数あると考えています。少なくとも2024年現在すでにEVに乗っている方は、日常的に充電できる環境を整えているだろうと思いますが、それでも外出先で充電が必要になるシチュエーションは十分に想定できます。
住田さま
そうですね。弊社は10年以上前からEV充電器を導入していますが、当時に比べるとEVの台数は確実に増えてきていると感じます。町中でもEVを見かけることが多くなってきました。
実はエネチェンジを導入する以前から、エネチェンジとは別のEV充電器を設置していましたが、近年は見かける度に「今日も使われているな」という実感がありました。1台しか設置していない場所は、いつも埋まっている印象です。
ですので、ニーズがある限りはサービスを提供したいという判断から新たにEV充電器を増設することになりました。従来は基本的にEV充電器は1カ所につき1台の設置でしたが、今回は1カ所につき2台に増設しています。
基準を設け大規模施設に設置
住田さま
今回の設置では、弊社のパーキングの中でも、「収容台数の多い立体駐車場」を基準にして3施設を選びました。さらに具体的には「200台以上の規模」をボーダーとしています。というのも、収容台数が数台程度の「一般的なコインパーキング」へEV充電器を設置するにはいくつかの懸念があります。
まずは充電ニーズの問題です。設置したEV充電器の稼働率を最大化するためにも、利用者の多い大規模駐車場に設置しなければと考えております。次に考慮しなければいけないのが、その駐車場が長期間安定的に運営できるかどうかという点です。せっかくEV充電器を設置するなら、小規模で営業期間が短めなコインパーキングより、3年後、5年後にも駐車場を続けていける可能性が高い施設を優先すべきです。
こうした理由で、大型の立体駐車場へ設置する運びとなりました。愛知県内で代表的な3つの市の大型駐車場に2台ずつEV充電器を設置しました。
住田さま
大きな設備投資ですので、やはり設置費用は大きな懸念です。エネチェンジは補助金を活用して初期費用ゼロ円でEV充電器を設置できる点が魅力でした。
エネチェンジの魅力、ゼロ円以外にも
住田さま
弊社で単に充電器を設置するのではなく、EV充電サービスの専門事業者にお任せできるのは魅力のひとつだと思います。現地調査、工事、設置後の運用やメンテナンスなども一括でお願いできるのは頼もしいです。
とくに料金徴収システムについては、私どもで構築するのはハードルが高いと感じていました。これに関してはプロに協力を仰ぐほうが適切だと考えました。エネチェンジは充電カードに対応していたり、スマートフォンアプリで決済できる仕組みを提供していただけるので、非常に便利に感じています。
住田さま
なによりもエンドユーザーであるお客さまが快適に利用できることが最重要ですので、充電器だけでなく、アプリやWebサイト(充電スポット検索サイト「EVsmart」など)まで一貫して高品質なサービスを提供できる事業者にお願いすべきだという観点からエネチェンジを選びました。
住田さま
いつ、どこで、どれだけ充電利用されたかがわかるダッシュボード機能を提供しているのもエネチェンジを選んだ理由のひとつです。
今回は3施設に設置しましたが、各駐車場の利便性や集客を強化する以外に、EV充電のニーズの実態をさらに詳しく把握したいという目的もあります。
たとえば市内中心部の大型駐車場と、いわゆる「パークアンドライド型」と呼ばれる郊外駐車場では、利用する時間帯や1回あたりの駐車平均時間は異なります。それにともなってEV充電の実績も施設の特色によって異なることが予想されます。
どのようなロケーションにEV充電器を設置するのがお客さまにとって一番便利なのかを今後見極めるためにも、充電実績を分析できるエネチェンジのダッシュボード機能は非常に心強いです。
駐車場はストレスフリーな場所であるべき
住田さま
EV充電器が差別化ポイントになり、駐車場施設としての利用増にもつながればと思っています。「今充電したい」というお客さまが来られた際にはしっかりとそのニーズにお応えできる環境を提供したいと考えています。
将来的に一般化される可能性のある設備にはいち早く取り組んでおこう、というのが私どもの企業姿勢です。
住田さま
たとえば自動精算機も導入当初はご利用者から難色を示されたこともありましたが、今では当たり前の設備です。
ほかには、駐車場の設備ではありませんが、高速道路のETCもこれに相当すると思います。導入当初は「本当に普及するのか」と不安視されるほどの利用率でしたが、今ではすっかり逆転して一般レーンに並ぶ人のほうが少数派です。
同様に駐車場においても決済の簡易化は今後の課題のひとつです。自動精算機をキャッシュレス決済に対応したり、さらには自動精算機以上のスマートな手段を模索したいと考えています。エネチェンジの決済方法は充電カードをかざしたり、二次元バーコードを読み取るだけなのでイメージに近いかもしれません。
一方で、現金などの決済方法を無くしたいというわけではありません。先ほどの高速道路の例で言いますと、今でも一般レーンは一定数用意されています。どのようなお客さまに対しても快適な環境を提供したい考えです。駐車場はあくまでも経由地ですので、ストレスフリーで利用できる場所であるべきだと思っています。
今回はEV充電器でしたが、もし需要が見込めるのであれば水素自動車の補給スポットなども検討しています。今回はすでにニーズが見込まれているEV充電器の設置となりました。
住田さま
既存のお客さまの快適性を損なうことなく、「あそこに行ったらいつでも充電できるよね」という利便性の高い環境を、EVユーザーのお客さまにも提供したいと思っています。引き続きどうぞよろしくお願いします。